万葉集
・・第2巻・・ |
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0091番 |
中大兄皇子
(天智天皇)
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妹が家も継ぎて見ましを |
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0092番 |
鏡女王
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秋山の樹(こ)の下がくりゆく水の |
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0093番 |
鏡女王
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玉櫛笥(たまくしげ)覆ふを安み |
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0094番 |
中臣鎌足
(藤原鎌足)
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玉櫛笥(たまくしげ) みもろの山のさなかづら |
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0095番 |
中臣鎌足
(藤原鎌足)
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我れはもや 安見児(やすみこ)得たり |
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0103番 |
大海人皇子
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我が里に 大雪降れり 大原の |
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0104番 |
五百重皇女
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我が岡のおかみに言ひて降らしめし雪の |
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0105番 |
大伯皇女
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我が背子(せこ)を 大和へ遣(や)ると |
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0106番 |
大伯皇女
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ふたり行けど 行き過ぎかたき 秋山を |
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0107番 |
大津皇子
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あしひきの 山のしづくに 妹(いも)待つと |
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0108番 |
石川娘女
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我(あ)を待つと 君が濡れけむ あしひきの |
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0109番 |
大津皇子
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大船(おほぶね)の 津守(つもり)が占(うら)に |
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0110番 |
草壁皇子
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大名児(おほなこ)を 彼方(をちかた)野辺(のへ)に |
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0111番 |
弓削皇子
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いにしへに恋ふる鳥かも 弓絃葉(ゆづるは)の |
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0112番 |
額田王
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いにしへに恋ふらむ鳥は 霍公鳥 |
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0113番 |
額田王
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み吉野(よしの)の 玉(たま)松(まつ)が枝(え)は |
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0114番 |
但馬皇女
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秋の田の 穂向きの寄れる 片寄りに |
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0115番 |
但馬皇女
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後(おく)れ居(ゐ)て 恋ひつつあらずは |
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0116番 |
但馬皇女
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人言を繁(しげ)み 言痛(こちた)み おのが世に |
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0119番 |
弓削皇子
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吉野川 行く瀬の早み しましくも |
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0120番 |
弓削皇子
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我妹子(わぎもこ)に 恋ひつつあらずは |
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0121番 |
弓削皇子
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夕さらば潮満ち来なむ |
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0122番 |
弓削皇子
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大船の 泊つる泊りのたゆたひに |
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0130番 |
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0131番 |
柿本人麻呂朝臣
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石見(いはみ)の海角の 浦廻を浦なしと |
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0132番 |
柿本人麻呂朝臣
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石見(いはみ)のや 高角山(たかつのやま)の |
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0133番 |
柿本人麻呂朝臣
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小竹(ささ)の葉は み山もさやにさやげども |
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0134番 |
柿本人麻呂朝臣
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石見なる高角山の木の間ゆも |
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0135番 |
柿本人麻呂朝臣
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つのさはふ石見の |
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0136番 |
柿本人麻呂朝臣
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青駒が足掻きを速み雲居にぞ妹があたり |
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0137番 |
柿本人麻呂朝臣
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秋山に落つる黄葉(もみちば) しましくは |
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0138番 |
柿本人麻呂朝臣
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石見の海津の浦をなみ浦なしと |
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0139番 |
柿本人麻呂朝臣
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石見の海打歌の山の木の間より |
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0140番 |
柿本人麻呂朝臣
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な思ひと君は言へども逢はむ時いつと |
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0141番 |
有間皇子
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磐白(いはしろ)の 浜松が枝(え)を |
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0142番 |
有間皇子
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家にあれば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る |
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0147番 |
倭媛王
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天の原 振り放け見れば |
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0148番 |
倭媛王
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青旗の 木幡の上を |
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0149番 |
倭媛王
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人はよし 念ひやむとも 玉蘰 |
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0151番 |
額田王
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かからむと かねて知りせば 大御船 |
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0153番 |
倭媛王
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鯨魚(いさな)取り 淡海(あふみ)の海を |
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0155番 |
額田王
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やすみしし 我(わ)ご大君の |
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0156番 |
高市皇子
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0157番 |
高市皇子
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0158番 |
高市皇子
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0159番 |
持統天皇
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やすみしし 我(わ)が大君(おほきみ)の |
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0160番 |
持統天皇
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燃ゆる火も 取りて包(つつ)みて |
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0161番 |
持統天皇
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北山に たなびく雲の 青雲の |
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0162番 |
持統天皇
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明日香の清御原の宮に天の下知らしめしし |
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0163番 |
大伯皇女
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神風の伊勢の国にもあらましを |
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0164番 |
大伯皇女
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見まく欲(ほ)り 我がする君も |
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0165番 |
大伯皇女
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うつそみの 人にある我れや 明日よりは |
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0166番 |
大伯皇女
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磯の上に生ふる馬酔木(あせび)を |
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0167番 |
柿本人麻呂朝臣
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天地の初めの時ひさかたの |
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0168番 |
柿本人麻呂朝臣
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ひさかたの天見るごとく仰ぎ見し皇子の |
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0169番 |
柿本人麻呂朝臣
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あかねさす日は照らせれどぬばたまの |
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0170番 |
柿本人麻呂朝臣
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嶋の宮 まがりの池の 放(はな)ち鳥 |
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0194番 |
柿本人麻呂朝臣
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飛ぶ鳥の明日香の川の上つ瀬に |
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0195番 |
柿本人麻呂朝臣
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敷栲の袖交へし君玉垂の越智野過ぎ行く |
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0196番 |
柿本人麻呂朝臣
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飛ぶ鳥の明日香の川の上つ瀬に |
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0197番 |
柿本人麻呂朝臣
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明日香川しがらみ渡し塞かませば流るる |
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0198番 |
柿本人麻呂朝臣
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明日香川 明日だに見むと 思へやも |
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0199番 |
柿本人麻呂朝臣
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かけまくもゆゆしきかも言はまくも |
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0200番 |
柿本人麻呂朝臣
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ひさかたの天知らしぬる君故に日月も |
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0201番 |
柿本人麻呂朝臣
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埴安(はにやす)の 池の堤の 隠り沼(こもりぬ)の |
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0202番 |
桧隈女王
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哭沢の神社に三輪据ゑ祈れども |
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0203番 |
穂積皇子
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降る雪はあはにな降りそ吉隠の猪養の岡の寒からまくに |
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0207番 |
柿本人麻呂朝臣
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天飛ぶや軽の道は我妹子が |
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0208番 |
柿本人麻呂朝臣
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秋山の 黄葉(もみぢ)を茂み 惑(まど)ひぬる |
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0209番 |
柿本人麻呂朝臣
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黄葉(もみちば)の 散りゆくなへに 玉梓(たまづさ)の |
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0210番 |
柿本人麻呂朝臣
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うつせみと思ひし時に取り持ちて |
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0211番 |
柿本人麻呂朝臣
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去年見てし 秋の月夜は照らせれど 相見し妹(いも)は |
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0212番 |
柿本人麻呂朝臣
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衾道(ふすまぢ)を 引手(ひきて)の山に 妹(いも)を置きて |
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0213番 |
柿本人麻呂朝臣
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うつそみと思ひし時にたづさはり |
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0214番 |
柿本人麻呂朝臣
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去年見てし秋の月夜は渡れども |
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0215番 |
柿本人麻呂朝臣
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衾道(ふすまぢ)を 引手(ひきて)の山に 妹(いも)を置きて |
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0216番 |
柿本人麻呂朝臣
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家に来て我が屋を見れば |
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0217番 |
柿本人麻呂朝臣
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秋山のしたへる妹なよ竹の |
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0218番 |
柿本人麻呂朝臣
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楽浪の志賀津の子らが罷り道の |
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0219番 |
柿本人麻呂朝臣
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そら数ふ大津の子が逢ひし日におほに見しかば |
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0220番 |
柿本人麻呂朝臣
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玉藻よし讃岐の国は国からか |
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0221番 |
柿本人麻呂朝臣
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妻もあらば 摘みて食(た)げまし 沙弥(さみ)の山 |
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0222番 |
柿本人麻呂朝臣
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沖つ波来寄る荒礒を |
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0223番 |
柿本人麻呂朝臣
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鴨山の岩根しまける我れをかも知らにと |
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0227番 |
柿本人麻呂朝臣
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天離る鄙の荒野に君を置きて |