額田王

かからむと
  かねて知りせば   大御船
    泊(は)して泊(とま)りに標結(しめゆ)はしまを
       
                 万葉集第2巻 151番




原文
 天皇大殯之時歌二首
如是有乃 <懐>知勢婆  大御船 
泊之登萬里人  標結麻思乎
 
現訳
こうなると 知っていれば 
お乗りになった船が とどまった港で
御命を守る標縄を結んで 船出を御止めしておくのだった







・補足・
天武天皇崩御後、殯の時に読まれた詩と思われる。
大殯
殯の尊敬語
 

同時期に皇后・倭媛王が詠んだ詩       万葉集第2-148番
同時期に皇后・倭媛王が詠んだ詩       万葉集第2-149番
陵に納められる時に詠まれた詩        万葉集第2-155番







 表紙   万葉集   額田王