倭媛王

青旗の 木幡の上を
   かよふとは 目には見れども
    直に逢はぬかも
       
                 万葉集第2巻 148番




原文
 一書曰、近江天皇聖躬不予御病急時、太后奉献御歌一首
青旗乃  木幡能上乎 
賀欲布跡羽 目爾者雖視 
直爾不相香裳
 
現訳
木幡の上を天皇の御魂が
ゆききされますのが見えますが
直接御会いする事は出来ないのでございます







・補足・
天武天皇の大殯の時に詠んだ詩
木幡
京都府宇治市北部に木幡と言う土地がある(山科御陵に近い)
かよふ
亡くなった魂が行き交う
天皇の臨終の際に詠んだ詩          万葉集第2-147番
天皇の大殯の際に詠んだ詩          万葉集第2-149番
陵に納められる時に詠まれた詩        万葉集第2-153番






 表紙   万葉集   倭媛王