額田王

あかねさす 紫野ゆき 標野ゆき
野守は見ずや 君が袖振る
       万葉集第1巻 20番




原文
 天皇遊猟蒲生野時額田王作歌

茜草指 武良前野逝 標野行
野守者不見哉 君之袖布流
 
現訳
あかね色に輝く紫野を 標野を行き来するあなた
そんなに袖を振っておられると野守にみられてしまいますわ







・補足・
天智天皇の蒲生野行幸は天智7(668)年5月5日、大海人皇子(後の天武天皇)、中臣鎌足(後の藤原鎌足)他を率いて大々的に催された
 
近年では相聞歌に入っていない事で宴の余興で詠われた歌と言われる説が
多い様ですが、個人的に返歌として載せておきます
大海人皇子の作る歌 万葉集1 21番




 表紙   万葉集   額田王