柿本人麻呂朝臣

見れど飽(あ)かぬ 吉野の川の
常滑(とこなめ)の 絶(た)ゆることなく
またかへり見(み)む
    万葉集第1巻 37番




原文
 幸于吉野宮之時柿本朝臣人麻呂作歌 反歌

雖見飽奴 吉野乃河之
常滑乃 絶事無久
復還見牟
 
現訳
何度見ても飽きることの無い吉野の川の
常滑(とこなめ)のように絶えること無く
何度も何度も見にきましょう







・補足・

常滑

川の岩についている藻や苔のこと
つるつる、ぬめぬめっとしている。

 
万葉1-36(長歌)に対する反歌




 表紙   万葉集   柿本人麻呂