万葉集第4巻 489番 |
原文 |
鏡王女作謌一首 |
風乎太爾 恋流波乏之 風小谷
将来登時待者 何香将嘆 |
現訳 |
風に想いをめぐらせるなんて羨ましいわ
風の訪れさえもうない私と比べて 何を嘆く事があるのでしょう |
・補足・ |
熟田津 今の愛媛県松山市和気町・堀江町あたりとされていて現在の道後温泉のあたりとされている。 道後温泉は古くから皇室の保養地とされている。 |
百済からの援軍要請に応え、朝鮮半島へ出兵する途中、四国から九州へ向かって船出する際の詩とされている。 強大な敵陣に向けて出航する人々を勇気づける為に詠われた。 |
表紙 | 万葉集 | 額田王 |